睡眠研究。科学の力で、眠りの世界に品質を

睡眠の質は、人生の質。

株式会社感性リサーチ代表取締役/感性アナリスト/随筆家
倉敷芸術科学大学非常勤講師/日本感性工学会評議員

黒川伊保子

脳科学の見地から「脳の気分」を読み解く感性アナリスト。
「男女脳の気分」を読み解く男女脳論の専門家、「ことばが脳にもたらす気分」を読み解く語感分析の専門家でもある。
「しあわせ脳に育てよう」(講談社)、等の脳機能から見た子育て指南本などの著作も人気を博し、日本テレビ「世界一受けたい授業」等に出演するなど、TVやラジオ、雑誌にもたびたび登場。現在は、テレビ朝日ワイドスクランブル(11:25~13:05、毎週火曜日)にレギュラー出演中。


上質の睡眠が成長を促し、美を創る

眠りは、単に疲れをリセットするためのものではありません。より洗練された脳神経回路をつくるため、そして肉体を成長・修復・再生するために欠かせないものなのです。 眠りで一番大切な時間は、眠りのホルモン「メラトニン」の分泌が加速する夜の10時から真夜中の2時です。この時間は、「生命の科学」ともいわれるインドの伝統的医学、アーユルヴェーダの教えでも、ドーシャ(消化力、代謝力)があがるピッタ(火)の時間とされており、新陳代謝が促進される時間といわれています。
また、「成長ホルモン(新陳代謝ホルモン)」の分泌も進むため、成長期の子供たちは背が伸び、しなやかな筋肉がつくことから、美しい身体を手に入れることができます。成人なら太らない、骨・筋肉・肌が衰えないといったアンチエイジング効果が得られます。
つまり、眠っている間に人は進化するのです。しかし、いい眠りの中にいなければその効果は減ってしまいます。
上質な睡眠が脳を成長させ、学力にとどまらず、生きる力の基礎ともいえる直感力(つかみの良さ、発想力、危険察知能力)を強めます。洗練を続ける脳は劣化しにくく、その脳の持ち主は見た目も若いもの。老いは眠れなくなることで加速するのです。上質の睡眠が、上質の人生を創り出すといっても過言ではありません。

眠りのホルモン「メラトニン」の時間帯別分泌量

海馬は記憶のプロデューサー

起きている間にした勉強や練習は、それだけでは脳にとっては単なる記憶のデータにすぎません。脳には記憶と認識をつかさどる海馬という器官があります。勉強センスや運動センス、より深い理解を生むのも、海馬の仕事。海馬は、脳の持ち主が眠っている間に、体験を何度も再生し、過去のデータと照らし合わせながら、高度な知識を組み立てていくのです。学んだことは眠るとより深く定着し、発想は眠りの後にやってきます。成績や運動能力の向上も眠りの質に大きく関連してきます。

上質睡眠の作り方

安眠の決め手となるのは、自然な体温分布(深部体温が低く、手足が温かい)です。この自然な体温の動きを邪魔しないように、ほどよく通気性のある敷布団を選ぶことが理想です。
また、光の調節は重要です。日没後に明るすぎる状態の中にいることは避け、眠る部屋は暗くしましょう。テレビ、コンピュータ、携帯などの電子画面を見るのも夜9時くらいまでに。眠りのホルモン「メラトニン」は強い光を浴びると分泌されにくいからです。そして、夜はお風呂に入ること。お風呂に入ることで、自律神経スイッチング、つまり交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになり、眠りに入りやすくなるのです。

安眠の決め手
  • ほどよく通気性のある敷布団を選ぶ
  • 日没後に明るすぎる状態は避ける
  • 夜はお風呂に入る
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