睡眠研究。科学の力で、眠りの世界に品質を

高反発のマットレスパッドで腰への負担を軽減。

早稲田大学スポーツ科学学術院教授
整形外科医 専門はスポーツ医学

金岡恒治

1988年筑波大学を卒業した整形外科医師。筑波大学講師を務めたのちに2007年から早稲田大学でスポーツ医学の教育・研究にたずさわる。シドニー、アテネ、北京五輪の水泳チームドクターを務め、ロンドン五輪にはJOC本部ドクターとして帯同した。アスリートの腰痛予防研究に従事しており、体幹深部筋研究の第一人者。
資格、日本整形外科認定医。日本脊椎脊髄病学会認定指導医。日本体育協会認定スポーツドクター。日本水泳連盟医事委員長。著書に「一生痛まない強い腰をつくる」高橋書店、「腰痛がスーッと消える 原因別運動療法」学研出版がある。


腰痛の原因はさまざま

私はこれまで腰痛を抱えるアスリートの症状の解析を通じて、人が腰痛を発症するメカニズムを研究してきました。腰の痛みが増す原因は症状によってさまざまです。たとえば椎間板ヘルニアなどは前屈みになった時に痛みが増す一方で、加齢による脊椎の変形に伴う腰痛(変形性脊椎症)は後ろに反った時に痛みが強くなります。このため、中高齢者の腰痛は、腰が反った時に痛むことが多いです。また、若い人でも腰を後ろに反らせると痛みが強くなるタイプの腰痛(椎間関節性腰痛、腰椎分離症など)があります。

寝具の硬さが腰の痛みに影響する

海外で活躍するトップアスリートの多くが、「ホテルのベッドが柔らかすぎて腰が沈み込む」「朝起きた時に腰が痛いことがある」という悩みを抱えています。
これはアスリートに限らず、一般の人でも起こることです。特に腰が反ることで痛みが強くなるタイプの腰痛を持っている人は、柔らかい布団で寝ることでお尻が沈み込み、腰痛が強くなることがあります。このため、腰痛を持っている人は、ベッドを固いものに変えたり、畳に薄い布団を引くこと、横向けに寝ること、ひざの下に枕などを入れて寝ることなどで腰痛が改善されることがあります。

腰痛改善の可能性があるアクション
  • ベッドを固いものに変える
  • 畳に薄い布団を引く
  • 横向けに寝る
  • ひざの下に枕などを入れて寝る など…

就寝時に腰をしっかりと支えることで腰痛予防

腰痛を持っている人の多くが、腰が反った時に痛みが強くなるということはわかっていますが、実際に寝具によって腰の反り方に違いが出るのかということについて検証されたことはありませんでした。そこで、床の硬さによって、腰の反り方に違い があるのかを検証するために、反発力の弱いマットレスを敷いた時、反発力の強い「エアウィーヴ」を敷いた時、何も敷いていない時の腰の断面図を、MRIを使用して撮影しました。

検証の結果、反発力の弱いマットレスを敷いたときは、エアウィーヴを敷いた時、何も敷いていない時と比べて、背骨の下端に位置する仙骨という骨(尾骨の上にある骨)の傾斜角度が大きくなっていることがわかりました。仙骨の傾斜角度は腰が反っている時に大きくなります。また、それにともなって、腰椎前湾角度(腰部分の骨のカーブの角度)が大きくなっていました。つまり、反発力の弱いマットレスで寝た時はお尻が沈み込むことで腰が反ってしまっていることを示しています。一方、エアウィーヴを敷いた時は何も敷いていない硬い床面と同程度の角度を保っていました。つまり、マットレスの上でも自然な姿勢が保てているということになります。 ※代表例の腰椎MRI矢状断像を示したもの。反発力の弱いマットレス使用では臀部の沈み込みが大きく(白矢印)、仙骨傾斜角度(LSA)が大きくなり、それに伴って腰椎前弯角度(LLA)が大きくなっている。

このことから、反発力の強いエアウィーヴは、寝ている時の腰をしっかりと支えるため、他の反発力の弱いマットレスと比べて腰の反りが抑えられ、腰への負担が軽減されることで腰痛を予防できるのではないかと考えます。

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