睡眠コラム
マットレス直置きはやめたほうがよい?起こりがちなトラブルと対策を解説

場所を取らず部屋がすっきり見えることや、手軽に設置・片付けられることからマットレスを床に直置きする人が増えています。見た目や使いやすさが注目される一方で、あまり知られていない注意点も存在します。
快適な睡眠環境を保つには、直置きならではの注意点を理解し、適切な対策を取ることが大切です。この記事では、マットレスの直置きで起きやすいトラブルとその予防策について解説していきます。
マットレスを床に直置きする人が増えている理由
ベッドフレームを使わずにマットレスだけを床に置くスタイルは、1人暮らしや子育て世帯を中心に広がりを見せています。その理由の1つが「省スペースで部屋を広く見せられる」ことです。使用しないときは立てかけて片付けることもできるため、限られた空間を有効に使いたい人にとって利便性が高いといえます。
また、落下のリスクがないため、小さな子どもや高齢者と暮らす家庭でも取り入れられています。さらに、フレームを購入しなくて済む分コストを抑えられ、引越しや模様替えの際にも移動がしやすいことは直置きならではの利点といえるでしょう。
マットレスの直置きで起きやすいトラブル
マットレスを床に直置きする人が増えてきていると前述しましたが、マットレスは本来、直置きを前提に作られたものではありません。そのため、床に直置きして使い続けることで、さまざまなトラブルが起こるおそれがあります。マットレスの直置きで起こり得る3つのトラブルについて解説します。
カビが発生しやすくなる
マットレスを床に直置きすると、湿気がこもりやすくなりカビの原因になります。人は一晩でコップ1杯分ともいわれる汗をかき、その水分がマットレスに吸収されることで、内部に湿気が溜まりやすくなるためです。
特にフローリングは通気性が低く、床との温度差によって接地面に結露が生じやすくもなるため、マットレスの裏側にカビが発生しやすい状態になります。この状態が続くと、衛生面に悪影響を及ぼすだけでなく、マットレス自体の寿命を縮める原因にもなります。小さな子どもやアレルギー体質の人がいる家庭では、特に注意が必要です。
▼こちらの記事では、マットレスにカビが発生しやすい原因やカビを予防する方法をまとめているので、ぜひご一読ください。

マットレスに発生するカビの原因は湿度?対策方法とカビ取り方法を解説
マットレスのカビを安全に除去する方法やカビの予防策を解説します。
https://airweave.jp/blogs/column/column-mattress-mold.html
ホコリやアレルゲンが溜まりやすい
床との距離が近い状態で寝ると、フローリングに溜まりやすいホコリやダニの死骸、フンなどを吸い込みやすくなります。これらはいわゆるハウスダストと呼ばれ、アレルギーやぜんそくの引き金になることもあります。
特に直置きは空気の流れが少ないため、ホコリが舞いにくく床面に蓄積しがちです。目に見えない粒子でも、寝ている間に無意識に吸い込んでしまうことがあり、朝起きたときのくしゃみや鼻づまりの原因になることもあります。掃除の頻度や環境に合わせた工夫が必要です。
▼こちらの記事では、マットレスのダニを家庭で簡単に対策(退治・除去・予防)する方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

マットレスのダニを家庭で簡単に対策(退治・除去・予防)する方法を解説
マットレスや布団でかゆくなる原因やダニが増える条件、被害を与えるダニの特徴などを紹介します。
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体が冷えて寝つきが悪くなり腰痛やだるさを感じやすい
マットレスを床に直置きすると、床の冷たさが直接伝わり、体が冷えやすくなります。特に冬場など冷え性の人は、足元や背中の冷えで寝つきが悪くなり、睡眠の質が低下する原因になるため注意が必要です。
また、体が冷えることで、筋肉が緊張しやすくなり、起床時に腰痛やだるさを感じる人もいます。フローリングは断熱性が低いため、空気の影響を受けやすく、体調管理の面でもマイナスになることがあります。体の負担を減らすには、床との間に冷気対策を講じることが重要です。
マットレスを長く快適に使うための基本的な対策
マットレスは本来、通気性のあるベッドフレームの上で使うことを想定して設計されていますが、直置きがダメというわけではありません。基本的な対策を講じることで、湿気やカビなどのトラブルが起きにくくなります。ここでは、マットレスを床に直置きした状態でも、快適さと清潔さを保つ基本的な対策について解説します。
床との接触面を減らして空気を通す
マットレスを快適に使い続けるには、床との接触面をなるべく少なくし、空気が通る状態を保つことが基本です。たとえば、すのこ状や凹凸のあるものを下に敷くことで、マットレス全体が床とべったり接しないようにできます。これにより空気の流れが生まれ、湿気が抜けやすくなります。
湿気をさらにこもりにくくするには、設置場所にも注意が必要です。風通しの悪い壁際や窓の下などは避け、できるだけ空気が循環しやすい位置に置くと効果的です。掃除の際にマットレスを少し浮かせて空気を入れ替えるだけでも、カビ予防に効果的です。
湿気をためないためにマットレスを立てる
マットレスを直置きで使用すると、寝ている間にかいた汗や体温による湿気が下側にこもり、乾きにくくなります。こうしたトラブルを防ぐには、使用後にマットレスを壁などに立てかけて乾燥させることが有効です。
風通しのよい場所に立てておくことで、床との接地面に溜まった湿気を効率よく逃がせます。できれば毎日、難しい場合は週に数回だけ行い、マットレスの衛生状態と耐久性を保ちましょう。立てかけた際に、扇風機などを併用すれば、より短時間で乾燥できます。
直置きによる劣化を防ぐおすすめアイテム
マットレスの直置きによる湿気やカビを防ぐ基本的な対策について紹介しましたが、これらの対策はちょっとしたアイテムと組み合わせることで、より高い効果を発揮します。設置やお手入れの負担を軽くしながら、マットレスを清潔で快適に保つ上でも役立ちます。ここでは、直置きによる劣化を防ぐのにおすすめのアイテムを紹介します。
除湿シートやすのこ|湿気を逃してカビの発生を防ぐ
マットレスを床に直置きする場合、湿気がこもりやすくカビの原因にもなりやすいため、その下に湿気対策用のアイテムを取り入れることが効果的です。具体的なアイテムとしておすすめするのが「除湿シート」や「すのこ」です。除湿シートは、寝ている間に発生する汗や湿気を吸収してくれるため、マットレスや床に湿気が溜まりにくくなります。
一方、すのこを使えば、床との間に空気ができて通気が確保されるため、湿気の対流を防ぎ、乾燥しやすい環境をつくれます。設置の際は、すのこの上にマットレスが安定して乗るように調整し、除湿シートはマットレスの大きさに合わせて敷きましょう。両者を組み合わせれば、湿気によるトラブルの予防効果がより高まります。
エアウィーヴ ベッドフレーム タイプ F スノコ シングル

「エアウィーヴ ベッドフレーム タイプ F スノコ シングル」は、様々なインテリアと調和するミニマルデザインのベッドフレームです。床面には通気性の良いスノコを使用しています。3段階の高さに調整が可能なので、引越しなどで寝室の環境が変わったりしても安心です。また、お子様が小さいうちは低く、成長に合わせて高くすることも可能です。
エアウィーヴ ベッドフレーム
タイプ F スノコ
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コルクマットやアルミシート|床冷えや結露からマットレスを守る
マットレスを冷気や結露から守るには、断熱性のあるアイテムを下に敷く方法が効果的です。コルクマットは内部に空気を多く含むため、床からの冷たさをやわらげつつ、温度差を緩和して結露の発生も抑えます。
また、アルミシートには熱を反射する性質があり、寝ている間の体温が床に伝わりにくくなるため、マットレスが冷えるのを防げます。いずれもマットレス全体の下に敷き詰めて使うのが基本で、部分的に使うと効果が薄れるため注意しましょう。
特に寒さが厳しい季節や底冷えの強い部屋では、こうした対策が快適な睡眠環境の維持に役立ちます。防寒と湿気対策の両方を兼ね備えた実用的なアイテムといえるでしょう。
直置きに合ったマットレスの選び方
直置きで起こり得るトラブルとその対策について解説してきましたが、そもそも使用するマットレスの選び方によっても湿気やカビ、扱いにくさといった問題の起こりやすさは大きく変わります。ここでは、直置きに適したマットレスの特徴や選び方について解説します。
軽量で扱いやすく毎日立てかけしやすい
マットレスを床に直置きする場合、使いっぱなしでは湿気が溜まりやすく、カビや結露の原因になってしまいます。そのため、使わない時間帯に立てかけて裏側を乾燥させることが重要です。そこでおすすめするのが、軽量で持ち上げやすいタイプのマットレスです。
特にノンコイル構造のウレタンマットレスは比較的軽く、女性や高齢の人でも扱いやすいため、日常的な立てかけが無理なく行えます。一方、厚みがありすぎるタイプや重量のある素材を使ったマットレスは動かしにくく、結局敷きっぱなしになるおそれがあります。軽量で取り回しのよいモデルを選ぶことが、清潔な環境を保つ上で有効です。
底面にメッシュや通気孔があって湿気を逃しやすい
通気性は、直置きに適したマットレス選びのなかでも特に重視すべきポイントです。床と接する底面にメッシュ素材が使われていたり、通気孔が設けられていたりするマットレスであれば、湿気がこもりにくく、裏面も乾燥しやすくなります。
ウレタンタイプのマットレスは通気性が低い傾向にありますが、最近では素材の構造を工夫し、通気性を高めた商品も増えています。具体的には、ウレタンにスリットを入れて空気の通り道を確保した構造や、内部に空洞を持たせて湿気が抜けやすく設計されたタイプなどがあります。
三つ折りできて収納や移動がしやすい
三つ折りタイプのマットレスは、折りたたんで部屋の隅に立てかけやすく、空気に触れさせて乾燥させる作業も手軽に行えます。また、掃除機をかけるときや風通しのよい場所に干したいときにも、移動がスムーズで扱いやすいのが特長です。
さらに、来客時などスペースを広く使いたい場面では、折りたたんで収納できるため、部屋のレイアウトを柔軟に変えやすくなります。
マットレス直置きの利点・対処やカビ対策と最適な選択
マットレスの直置きは、省スペースで部屋を広く使える反面、湿気やカビ、底冷えといったトラブルを招きやすい面もあります。こうしたリスクを防ぐには、接地面の工夫や日々の乾燥対策に加えて、直置きに適したマットレスを選ぶことが欠かせません。
具体的には、三つ折りタイプのマットレスがおすすめで、立てかけやすく、収納や掃除も手軽にできるため、快適さと清潔さを両立したい人に最適です。エアウィーヴでは、寝返りが打ちやすく、身体をしっかり支える構造を備えた三つ折りマットレスを取り扱っています。
通気性に優れ、フローリングや畳に直接敷いて使えるだけでなく、中材の入れ替えや水洗いが可能な設計です。詳しくはオンラインサイトをご覧ください。