疲れているのに眠れないのはなぜ?
原因や対処法を紹介!
良質な睡眠をとるためには、夜の過ごし方だけでなく、日中の過ごし方が大きく影響するということをご存じでしょうか?
今回は、株式会社SEA Trinity代表で医学博士/睡眠コンサルタントの友野なおさんに、良質な睡眠をとるために日中に取り入れたい習慣やメリットについて解説していただきます。
朝の光を浴びることが大切
以前カウンセリングをさせていただいた方で、平日はぐっすり眠れるのに週末になると全然眠れなくなると悩んでいる方がいました。
その方のお話をよく聞き進めていくと、平日は仕事に合わせて毎日同じ時間に起床し、就寝時刻もほぼ一定。
活動量もしっかりあり、朝からたっぷり日差しを浴びています。
しかし、休日になるとカーテンを締め切ったまま暗い部屋で1日中ゲームをしているそう。
眠気というのは、「体内のスケジュール管理」と「実際の疲労感」の2つがうまくかみ合ったときに訪れます。
体内時計が規則正しいリズムを刻めていたとしても、昼間に十分活動できていないと、身体は眠れるコンディションになりません。
また、日中に太陽の光を浴びることも重要なポイントなので、たとえ休日におでかけしないとしても、カーテンは開け、外の光が室内に入ってくるようにしましょう。
昼寝の習慣の3つのルールとメリット
明るい環境で活動的に過ごすことと併せて、もう1つ日中に取り入れていただきたいのが「お昼寝」の習慣です。
ただし、闇雲にとるのはNG。正しいお昼寝の取り方には守るべき3つのルールがあります。
1つ目は20分程度という時間です。(60歳以上の場合は30分程度が推奨されています)
この時間以上長く寝ると、「睡眠慣性」という起きた後のだるさが出やすくなってしまうため、短い時間であることが午後の生産性を上げるうえでも重要になります。
2つ目は15時までというスケジュール。
15時を過ぎてしまうと、逆にその日の夜の睡眠に悪影響を及ぼしてしまうので、帰りの電車の中で寝ることは極力避けましょう。
3つ目は座ったままで昼寝をとるという姿勢です。
昼寝はあくまで仮眠であって、深い睡眠に入らないことがポイントなので、例えリモートワークで横になれる環境があったとしても、座ったまま目を閉じる姿勢が望ましいでしょう。
昼寝の習慣を正しく取り入れることで、心臓病のリスク(1)や認知症のリスク(2)が低下すること、午後の認知機能や身体パフォーマンス向上(3)に役立つことなどが明らかになっています。
「昼寝をするとサボっているような気がして罪悪感がある」という意見を頻繁に耳にしますが、昼寝は「サボり」ではありません。
昼寝は脳を回復させて、午後、そしてその先の未来の自分を守りながらハイパフォーマンスの発揮を後押ししてくれる最強の自己メンテナンス法なのです。
まとめ
平日と休日の過ごし方は異なると思いますが、いずれの日においても、明るい環境でアクティブに過ごし、15時までに短いお昼寝をとることで夜のいい眠りが継続されていきます。
良質な睡眠のための準備は寝る前だけではなく、実は日中の行動から始まっているのです。自分を今よりも高めるため、より充実した明日を迎えるため、今夜ぐっすり眠れるよう日中の過ごし方をぜひ1度振り返ってみてくださいね。
(2)Naska A, Oikonomou E, Trichopoulou A, Psaltopoulou T, Trichopoulos D. Siesta in Healthy Adults and Coronary Mortality in the General Population. Arch Intern Med. 2007 Feb 12;167(3):296-301.
(3)The combined effects of napping and self-selected motivation music during warm-up on cognitive and physical performances in karate athletes.
この記事の監修者
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友野なお(Nao Tomono , PhD)
医学博士/睡眠コンサルタント -
心理カウンセラー/株式会社SEA Trinity代表取締役
千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学 医学博士 順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科 修士
日本公衆衛生学会・睡眠学会 正会員
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順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科 修士
日本公衆衛生学会、日本睡眠学会 正会員
産業心理カウンセラー
自身が睡眠を改善したことから重度のパニック障害とアトピー性皮膚炎を含む体質改善に成功したことを機に、睡眠の研究に没頭。
予防医学の中でも睡眠と心理学を専門とし、科学的エビデンスに基づく情報の発信や企業コンサルテーション、商品開発、執筆、全国での講演などを行い、これまで10万人以上を睡眠改善へと誘う。